多様な人材が活躍する職場

顧客のそばで、どんな困りごとにも応える “製造業の町医者”でありたい。  -アイダメカシステム-

株式会社アイダメカシステム

事務長 丸山 理恵 氏

【事業の現在】
“この機械をこうしたい”という思いを

多彩な知恵と技で解決

産業機械の製造を手掛けるアイダメカシステム。その製作事例は、実に多彩だ。半導体製品仕分搬送装置、コンクリートのハツリ作業用工具材料の成形製造装置、紙袋加工製造装置、エアコン配管製造装置…と、業界も用途もバラエティーに富んでいる。
「分野を絞って特化する方が、経営効率はいいでしょうね。でも、敢えてそうしていません。お客様の“こうしたい”という思いを受けて、技術的・コスト的に実現可能な機械をオーダーメイドで仕上げていく。私たちはそんな“製造業の町医者”でありたいんです」
そう話すのは、事務長の丸山理恵氏。代表取締役で技術者の丸山隆行氏の伴侶として、ともに会社経営を支えている。
「今は製造現場で働く女性の数も増えています。小柄な女性にとって、機械操作盤の位置が高すぎたり、ハンドルが固いなどのケースはよくあること。しかし汎用機メーカーは、そういったカスタマイズにこまめに対応してくれません。そこで“町医者”の出番というわけです」
顧客の目的は“良い産業機械を揃える”ではなく、産業機械を使って“良い製品を効率よく造る”ことだ。その目的をかなえるため知恵と技を発揮するのが同社の役割。だから安易に「できない」とは言わない。時に2~3年かけてでも、顧客と向き合い、機械を形にしていく。

【将来の方向性】
“グローバル”は狙わない。
業界・分野は限定しない

事業エリアは岡山を中心に、東は大阪から西は広島まで。本社の美作市から車で1~2時間の範囲内。これも意図的だ。
「世の中グローバルにシフトしていますが、当社のようなものづくりは、お客様のすぐそばにいて成り立つもの。遠すぎるとそれだけでコスト高になってしまいます。町医者らしく近場のお客様を大切にしようと、5年前からローカル重視の方針をとっています」(隆行氏)
一方で業界・分野は限定しない。様々な分野の機械を手掛けることは大変そうにも見えるが、だからこその良さもある。
「例えば自動車業界では当たり前の構造や手法、ルールが、食品業界で全く知られていないこともある。これが突破口になったりするんです。ある業界の知識を他に転用できるのは、当社の強みになっています」
特定分野へ過度に依存すると、業界の不景気が業績に直結してしまう。だが多様な業界を対象にしていれば、そうしたリスクが避けられる、という点も大きいだろう。
「当社売上の半分が既存顧客からのリピートや紹介、残りは評判などを聞きつけた新規顧客からの問い合せです。今後も、お客様のどんな困りごとにも応える町医者の役割を全うしていきます」

代表取締役 丸山 隆行 氏
ある分野の課題解決に、別の分野では常識となっている手法が役立つこともある。業界・分野を限定せず要望に応える当社には、様々なヒントが蓄積されている。

【働き方改革】
時短勤務、定年廃止は実践済み。
今後は“副業”なども推進したい

働き方改革にも積極的だ。時間単位での有給取得や時短勤務などは既に導入済み。定年も廃止した。仕事の辞め時は、従業員の意志で決めることができる。
「各種制度は柔軟に対応しています。例えばお子さんが入院して、年の半分しか勤務できなかった従業員もいますが、それでもOK。子どもの育ち方が千差万別なのは当然なので、定形にあてはめようとは思いません」(理恵氏)
時短勤務中の従業員には、締切の厳しくない、長期間にわたる業務を担当してもらう。例えば同社はここ数年で健康経営優良法人、子育て応援宣言企業などの認定を取得しているが、これらの手続きは時短勤務中の従業員が担当した。
今後実践したい取り組みとして【副業】を挙げる。
「違う分野を経験すれば、視野が広がるはず。当社の常識や仕事のやり方を見直すきっかけにもなると思います」
と理恵氏が語れば、隆行氏も応じる。
「極論すれば、当社で働くのは週1~2日で、他は別の会社で働いてもらって構わない。時間・場所・雇用形態にこだわらず、役目を果たしてくれればいい。そういう会社にしたいんです」
ものづくりはチームで行う以上、協調性も欠かせない。そこで、周囲の同僚が従業員個人をどのように観ているか明らかにする360度評価も取り入れようとしている。
「いつか当社がなくなっても、別の場所で活躍できるだけの技術と、豊かな人間性を備えた従業員を育てたい。副業や360度評価は、そのための仕組みでもあります」(隆行氏)
同社では人材を採用する際、面接に2時間かけることも珍しくない。お互い納得した上で迎え入れたい、と考えるからだ。同社の姿勢を理解した従業員の存在が、独特の事業を展開する同社の推進力になっている。

玄関を入ると最初に目に飛び込んでくる、廃材を利用して造った恐竜の模型。同社の技術の一端を知らせるために活用されているが、これらを製作するのに時短勤務の従業員も力を発揮した。
業容の拡大を目指すのではなく、今できることの質を一つずつ高め、顧客の困りごとに応えていきたい、と同社は語る。

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